前回の記事でのインクの耐水性の比較に手に入ったプラチナのカートリッジインクのブラックを加えて改めて耐水性を実験してみました。

インクに色を加えた以外の違いは前回と違って実際に書いてから一月以上間をあけて水をかけてみたことです。実際のところはここまで開けるつもりはなくただ単に忘れていただけなのですが面白い結果になったと思います。

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使用したインク

使用したインクは前回比較下四つのインクにプラチナのカートリッジインクを加えた五種類です。

  • パイロット ブラックインク
  • パイロット 色彩雫 竹炭
  • ペリカン ブラックインク
  • セーラー 極黒
  • プラチナ カートリッジインク ブラック

これらの五種類のインクでメモ帳に書いた文字を一月以上開けた上で水を十分に書けてどれだけインクが流れたかを実験してみました。

使用したメモ帳はロディアのNo11です。

水を書けて見た結果

・水をかける前
前

・直後
直後

・乾燥後
乾燥後

こんな感じの結果になりました。書いてから十分に時間を置いたこともあり前回よりもインクの流れはかなり少ないという結果になりました。

しかしながら今回の結果でもやはりペリカンのブラックインクは大幅に薄くなってしまっておりやはり郵便物など濡れる可能性があるものに使用することはあまりおすす出来ないということがわかりました。

またパイロットの竹炭も前回よりはしっかりとのこりましたが色のにじみはハッキリと起こっており元の文字の太さもあるのでしっかりと読めていますがみずに対する強さという意味ではペリカンのブラックインクと大差がありません。

そして優秀さが証明されたのは前回に続いてのパイロットのブラックインクとプラチナのカートリッジインクです。プラチナのカートリッジインクはセンチュリーの超極細字で書いたのでかなり細い字になっているのですが色が薄くなることもほとんどなく色のにじみも見られません。

パイロットのブラックインクも同様である程度の文字の太さがありながらインクが流れた様子もなく色のにじみも見られませんでした。価格も安くこの性能なので非常におすすめのインクといえます。

流石は日本の技術といえるのではないでしょうか。

セーラーの極黒も流石で何の変化もなくしっかりと残っています。やはり一番文字を残せるインクとなるとこのインクになるのではないでしょうか。

前回や今回の結果を踏まえてどのインクがおすすめなのか?

インクの値段や耐水性、扱いやすさをもとにおすすめできる黒インクはどれなのか簡単にまとめてみました。

これらの比較はあくまで素人の個人の目線でのことなので細かいところは人によって違ってくるかもしれません。

  1. パイロットブラックインク

    価格 5.0
    耐水性 4.5
    扱いやすさ 4.5
    価格:
    1000円程度
    容量:
    70ml

    パイロットのスタンダートなブラックインクです。他にも30ml、350mlのものが販売されています。

    個人的感想

    耐水性は前回の実験今回の実験で十分なことがわかりました。またこの瓶はキャップをしっかりと下状態で上下さかさまにすることで真ん中にインクをためることができる構造になっておりインクが少なくなってきてからも最後までしっかりとインクを吸引できる構造になっています。

    よく使う人は大瓶を購入して詰め替えることでコストを抑えることも可能で本当におすすめなインクです。

  2. プラチナ万年筆 万年筆ボトルインク 60cc ブラック INK-1200#1

    価格 3.5
    耐水性 4.5
    扱いやすさ 4.5
    価格:
    1200円程度
    容量:
    60ml

    プラチナのブラックインクです。こちらはインクボトルタイプになっています

    個人的感想

    こちらも水性インクでありながら十分な耐水性を示してくれました。

    このボトルにもリザーバーがついているので最後までしっかりとインクを使い切ることができます。

    パイロットのインクと比較して少し劣るのは価格ですね。このインクボトルも少し割高ですが大瓶のラインナップが無いので大量にインクを使う人にとっては少しお金がかかるでしょう。

  3. セーラー万年筆 万年筆 顔料ボトルインク 極黒

    価格 3.0
    耐水性 5.0
    扱いやすさ 2.0
    価格:
    1400円程度
    容量:
    50ml

    セーラーのナノインクです。目の細かい顔料インクなので他の顔料インクに比べて万年筆が目詰まりしにくい特徴があります。

    個人的乾燥

    前回のあまり間をおかず水を書けた実験でも変化がほぼ見られなかったように非常に速乾性も有る優秀なインクです。
    しかしながらこの速乾性というのが意外と厄介であり他のインクと比べると使わずに放っておいた時にインクが乾いてなくなってしまうのが早いです。また小さいとはいえ顔料インクであることに変わりはないので頻繁に乾いてしまうことを繰り返した場合ペン先を詰まらせてしまう危険性があります。その場合はこの水への強さが逆にあだになってしまいます。

    このような特徴があるので頻繁に筆記をする人以外は少し使いにくいインクであるとも言えます。上記のインクでも十分な耐水性があるのでこのデメリットを抱えてまでわざわざ選択する必要が有るのかはよく考える必要があるでしょう。

  4. ペリカン Pelikan ボトルインク 4001

    価格 5.0
    耐水性 2.5
    扱いやすさ 5.0
    価格:
    800円程度
    容量:
    62.5ml

    ペリカンのブラックインクです。舶来品の万年筆メーカーが出しているインクで在りながら非常に安価なことが特徴です。

    個人的乾燥

    何よりもおすすめしたい特徴としては安さでしょう。国外メーカーでありながら1000円以下で購入可能です。

    耐水性に関しては実験結果からわかるように期待できませんが逆に言えば万年筆を放置して内部で換装させてしまった場合でも水洗いだけで簡単に掃除が可能であることも意味しているので万年筆に優しいインクとも言えます。

    欠点はリザーバーがついていないことでしょうか。

まとめ

色彩雫の竹炭は色の美しさを楽しむインクであり少し用途が違うので省きました。墨汁で書いたような色合いを楽しめますがこのように耐水性はありませんし価格も高めになっているので色が好きな人以外にはお勧めできません。

個人的にはパイロットのインクが万能で一番おすすめしたいですね。使用している万年筆がプラチナであればプラチナのブラックインクもおすすめです。

極黒に関しては速乾性が万年筆に優しくないので重要な書類に使うとき以外は少し使いにくいですね。絶対に滲ませたくない書類に書くときは油性ボールペンを使えばいいだけなのでわざわざこれを選ぶ必要が有るのかは少し微妙なところです。

ただ数千円までの万年筆に入れてボールペン感覚で万年筆を使いたい人には速乾性といい耐水性といい非常におすすめになりますね。そういう意味で高価な万年筆で使うときにはしっかりと注意して使ってください。

ペリカンのインクはその安さもあり書きなぐるときにはとても便利です。僕自身数学の勉強をするときなどはスーベレンにペリカンのブラックインクの組み合わせを使うことが一番多いです。

用途によってどれが一番いいのかは変わってくるのでそれぞれの用途に合わせてベストなものを探してみてください。

因みに度の万年筆メーカーも自社の万年筆以外のインクを自社の万年筆で使うのは推奨していませんしそれで問題が生じてもメーカーは何もしてくれません。

そういうこともあるのでセーラーの極黒などは他社の万年筆で使わない方がいいことは覚えておく必要が有ります。

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