・プラチナ#3776 センチュリー超極細字 ブルゴーニュ
プラチナ万年筆 センチュリー

僕が万年筆に嵌るきっかけになった万年筆です。

とはいえ使い込んだのは最初の数か月だけですぐに次の万年筆を買ってからはほとんど使わなくなってしまったのでなんだか悪い気がしている万年筆でもあります。

今回は僕の持っている万年筆、センチュリーのブルゴーニュを紹介したいと思います。

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メーカー

日本のメーカープラチナ万年筆が販売している商品です。

ペン先にあるハート形の穴が特徴です。

プラチナ万年筆はパイロットなどと違いある程度の高価な価格帯の万年筆をそんなに展開していないのでプラチナ万年筆の商品の中から実践的な万年筆を選ぶとなると一般的にセンチュリーになるのかなぁといった感じがします。

知らないだけかもしれませんが・・・。

スリップシール機構

万年筆のキャップの中にバネが組み込まれた構造になっておりキャップ内をある程度密封してくれます。この機能により万年筆の欠点でもある使わないうちにどんどんインクが乾いてしまうという欠点をある程度補ってくれます。

詳しくはプラチナのホームページで見てみてください。→スリップシール機構

僕の場合中学生の時親にパーカーのソネットを買って貰ったのですがそのあまりのインクのなくなりっぷりに嫌気がさして万年筆が嫌いになってしまったということがあったので初めのうちはインクが乾きにくくメンテナンスの手間が少ないものがいいです。

ペン先が18金だったりとあの価格ながらいいところも多い万年筆なのですが正直玄人意外には向いてないです。僕も万年筆に嵌ってから引っ張り出してもう一度使ってみましたがやっぱり面倒に感じてしまいインクを抜いて保管しています。

その点この万年筆は初心者の初めの一本にも向いていると思います。

ペン先が大きい

国産メーカーの同価格帯の一万円以下で買える万年筆の中ではその特徴としてペン先の大きさがあります。
センチュリーペン先

左から・ペリカンスーベレーンM600 ・パイロットカスタム74 ・プラチナセンチュリー となっています。

これを見ればわかるようにかなり大きなことがあります。ペン先は14金なので素材だけで価値があるので大きくすればするほどコストがかかります。

その点この値段にもかかわらずこれだけ大きなペン先をつけてくれているのはとてもうれしい点だと思います。

ペンの大きさ

万年筆大きさ比較
こちらは左から・ペリカンスーベレーンM600 ・プラチナセンチュリー ・パイロットカスタム74 となっています。

見てわかるように大きさ太さともに標準的です。カスタム 74と比べると気持ち太い感じです。

ペンのデザインはモンブランなどでよくある丸みを帯びたデザインです。

ブラックを選んでしまうとデザイン的には埋もれてしまう可能性があるのでせっかくなのでこの色の万年筆のブルゴーニュかシャルトルブルーを選んだ方がいいかもしれません。

書き味

字の汚さは無視してください。

上からセンチュリー超極細字、シャープペンシルの0,5 ペリカンの極細字(EF)です。
書き味

ちなみに紙はRHODIAです。

ハンドスキャナーで適当にスキャンしたら変な線が入ってしまいましたがそこは無視してください。

これがこの万年筆を使わなくなった最大の理由なんですがこの万年筆は細すぎるんですよね。

超極細字を買っておいて何を言っているんだって感じですが僕は万年筆特有の滑るような書き味が好きなのでこの万年筆のカリカリした感じは他の万年筆を知ってからだといまいちに感じてしまうようになってしまいました。

細いだけならシャープペンシルでいいじゃんと感じてしまうんですよね。

外国産の万年筆は太めで国産の万年筆は細めという特徴があるのですが国産の万年筆はこれほどまでに細くなります。すごい技術ですね。

しかしながらその代償として万年筆のぬらぬらとした書き味はないのでそれを楽しみに使うには向いてません。今でもせめて細字かあるいは最低でも極細字にしておけばもう少し使っただろうになぁと今でも後悔していたりします。

ペンの首軸の装飾金具が上についている

細かいことですがさりげなくうれしいです。

金属の装飾はインクが付くと腐食される可能性があるので気を遣うのですがこのように上に着けておいてくれるとインクを吸入するときにストレスなく使えます。

右はペリカンのスーベレーンですがインクの吸引の度に神経質に拭っています。キャップの中でインクが漏れた時もつくのでそれだけでは対処しきれないこともあるのでここは結構なストレスになってしまいます。

僕はコンバーターを使ってペリカンのロイヤルブルーを入れているので吸入のたびに念入りに拭かずにすんでいます。この辺りペリカンだと下にあるのでインク吸引のたびに結構気を使って拭いています。

中古の万年筆などをオークションなどで見ているとこのリングが腐食して汚くなっているものも多く見かけます。特に古典インクなんかを使う場合は金など以外は腐食されるので気を遣わなくていいデザインになっているのはとてもうれしいポイントだと思います。

超極細字というペン先

超極細字はどのようなペン先になっているのでしょうか?

一般的なシャープペンシルの真の太さの0.5ミリより細いといわれてもなかなか想像がつかないと思うので簡単にペン先の写真を載せておきます。

ペンポイントを裏から撮った写真です。見ての通りペンの本体よりも細い構造になっているのがわかると思います。

他の一般的な太さの万年筆はペン先に丸いイリジウムが付けられていますがこれは小さすぎてほとんどわかりません。よく見ると微妙に色が違うのでごくごく小さなイリジウムがついているのがわかります。

こちらは横から写した写真ですね。これで見るとほんの僅かふくらみがあるのがわかると思います。非常に細い字はこのようなペン先からうまれます。

またこれを見てわかるように他の万年筆と比べて紙の上をすべるところがとてもちいさいのでぬらぬらした書き味は味わえません。どちらかというとシャープペンシルの芯をださずに鉄の芯で文字を書いているような感じに近いでしょうか?

この作りゆえに万年筆しかない独特の書き味は残念ながら失われますがかわりに万年筆のインクや本体を使って非常に細かい字を書けるため小さなメモ書きを万年筆でしたいというマニアにはたまらない万年筆でもあります。

まとめ

簡単に紹介しましたがこの値段で買える万年筆としては十分すぎると思います。万年筆を始めて買う人で少しは奮発してみようなんて人にはとてもおすすめできます。

細いほうが便利かなと思ってしまうのですが万年筆特有の書き味は太くなればなるほど味わえると思います。

書き味そのものも好き嫌いがありますが紙に引っかかる感じがあまり好きではない人はある程度の太さは必要になります。見た目は万年筆なのですが書き味はシャープペンシルに近くなってしまうので万年筆を使う楽しみが減ってしまうのですね。

僕は本格的に使った万年筆がこれだったので初めのうちは喜んで使っていたのですがこの後奮発して買ったペリカンの書き味にやられてしまいすっかり使わなくなってしまったという経緯があります。

せっかく万年筆を使うなら万年筆らしさを楽しみたいのが本音ではないでしょうか?これは値段の問題ではなくペン先の選択の問題です。実際にそれ以降に買った万年筆のカスタム74SMなんかは今でもかなりの頻度で使っています。万年筆コレクションNo06「パイロットカスタム74SM」

これはペン先が柔らかく強弱をつけやすいので書いていて楽しい万年筆です。(万年筆は筆圧が強すぎるとペン先が壊れるので柔らかめは慣れてから買った方がいいですよ。)

定価はセンチュリーと同じ1万円です。僕の反省を生かして初めて万年筆を買う人は細めがいいという人でも細字あたりにしておくのが無難です。

もちろん超極細しか使えないシーンというものは存在します。しかしながらそんな時は大体小さなメモ帳に細かい字を書きこみたい時が多いのでそれに使うのには少々ボディとペン先が大きすぎるような気もします。

他の細字が必要になる用途としては数学等の小さな文字を書き込むときとかですかね。

上を見てもわかるように舶来ものの万年筆の極細字は大体国産万年筆の中字か細字あたりの太さなので国産の細字はだいぶ細いです。(ブランドや個体差もあるので一概には言えませんが。)

文房具店で買うと試し書きができるのところもあるので心配な人は試し書きをしてみるといいかもしれません。ただ実店舗は大体定価販売なので安く買いたい人はAmazonなどを利用した方がいいです。

僕は試し書きなしでAmazonで購入しました。

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