今回は初心者でも挑戦しやすいサイズのmicroATXを使った自作パソコンの構成を考えてみます。薄着になりやすいうえに静電気が発生しにくいこの暑い季節は初めて自作パソコンを作るのに最適な季節です。

挑戦するか迷っている人はこの機に始めてみてはいかがでしょうか?

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microATXの特徴

244 × 244mmのサイズのマザーボードを使って作るのが特徴です。ATXマザーボードに比べると少し拡張性は落ちますがメモリを差せる数は4枚のままであったりと最低限必要な機能はオミットされておらず初心者が中級機を作るのにも最適なサイズです。

またATXを使って作るよりも小型のケースを選べるのでパソコンを置くスペースを小型化したい場合にも最適です。miniITXをつかえばより省スペースマシンを作ることはできますがメモリの枚数やグラフィックボードに制限がかかるうえ自作難易度の上昇や後々の難易度も上がってしまいます。

後々パーツを追加したいと思っても不可能なことも多くなってしまうのである程度慣れてきた後のサブ機として作った方が言いと思います。やってみたいと思う人は以前に構成を考えてみたのでそちらも参考にしてください。自作パソコンレシピ 2017年6月版 「低価格小型パソコン」

また僕が現在サブ機として使っているマシンも写真があるので参考にしてください。自作パソコン 愛機構成No1

写真をみればわかりますがパーツがぎっしり詰まっていしまっているため中の掃除をするだけで一苦労です。僕ももう少し使えばグリスの塗り替えなどを含めてメンテナンスをするつもりなのですがばらすだけで一苦労で時間がかかってしまうのでなかなかやる気になれません。

簡単に小型のパソコンを作りたいという場合はベアボーンキットを使った自作パソコンが簡単です。基本的に決められたパーツを選んで組んでいくだけなので拡張性には乏しいですができるパソコンの小ささはminiITXと比べてもずっと小さくなりますし作業やメンテナンスも簡単です。Desk Miniを使って超小型パソコンを自作しました。!!

パーツ構成

実際のパーツ構成を考えていきましょう。今回は中型の自作パソコンとして性能もミドルクラスのものを考えてみます。ある程度のゲームもできるレベルですがそこまで高くない構成ですね。

CPU

基本的に初めにCPUを決める場合が多いです。現在だと昔のパーツを使いたいという場合を除けば最新型のKabyLakeを使って作るのが一番効率がいいです。

・Intel CPU Core i5-7500 3.4GHz

3.4GHzの高クロックに加えてコアも4つ存在するという一般用とでは十分すぎる高性能です。この一つ上にCore i5-7600Kというモデルがありますが末尾にKが付くCPUはオーバークロック用のモデルであることを意味しており一般使用ではあまり必要があるものではありません。

クロックもほとんど変わらないわりに値段の差は大きいのでわざわざそちらを選ぶ必要はないでしょう。オーバークロックをしたい場合マザーボードもそれ用のものが必要になりますし冷却能力も高める必要もあり正直Corei5でやるのはわりに合わないというのが個人的な感想です。

やるならもっとお金を注ぎ込んだCorei7を使った自作機で目指すべきでしょう。なので今回はこちらをおすすめします。

・Intel CPU Core i3-7100 3.9GHz

ベースクロックは3.9Ghzと上記のモデルよりも高くなっています。その分コア数2の4スレッドになっています。コア数は要は頭脳の数で大雑把に言うと上記の例ですと3.5GHzの頭脳が4つ存在するのに対しこのモデルでは3.8GHzが2つしか存在しないので総合的な性能は劣るということになります。

しかしながら4スレッドとなっており二つのコアがデータ上ではそれぞれ二つのコアのように動き四つのコアで動いているような動作ができるので並行処理能力としてはそう劣るものでもないです。

もし少しでも3Dゲームなどをやりたいと思うなら上記のCPUぐらいは欲しいところですがそうでないならこの辺りで性能的には十分です。3Dなどを駆使しているゲーム以外でしたらこのレベルでも問題なく動きます。

またゲームをしようと思う場合別にグラフィックボードも用意する必要が出てきてしまうので予算も含めて考えましょう。

マザーボード

・ASRock Intel H270チップセット搭載 Micro ATXマザーボード H270M Pro4

今発売されているマザーボードの中ではこのマザーボードがおすすめです。メモリはDDR4メモリを最大64GBまで積むことができるので拡張性も十分です。

また最近のトレンドである高速SSDを取り付けられるUltraM.2もちゃんとついています。また内臓無線LANも組み込むことができます。

背面端子もディスプレイに接続する際にはDVI-D,D-Sub,HDMIとメジャーどころはすべてそろっていますしすべて使ってのトリプルモニターにも対応しています。

USB端子も背面にUSB3.0が背面に三個にtypeCが一つ。前面に四つと十分な数が備わっています。

メモリー

・CFD販売 デスクトップPC用メモリ PC4-17000

現状最低限8GBのメモリが必要だと考えていますがその倍の16GBあると大抵の作業でメモリ不足になることが無くなってストレスがかなり軽減されると思います。

実際8GBのメモリを積んだマシンで作業をしているとタブを複数開いたときにブラウザが不安定になったり、複数のソフトを起動しているときなどメモリが足りなくなることはそこそこあります。

せっかくこれから作るのであれば16GBぐらいは用意しておいた方がいいでしょう。

・CFD販売 デスクトップPC用メモリ PC4-19200

より高性能なメモリが欲しい場合はこちらを選んでもいいですが値段も少し高くなります。正直なところ予算に余裕がないのであれば2133で合計容量を上げた方がいいと思いますがそのあたりは好みで決めていいと思います。

記録媒体

SSD、HDDどちらでもいいですが大量のデータを保存したいならHDDも必要になるでしょう。(TVなどの動画の録画など)

その場合はOSを入れるメインをSSDにしてサブにHDDを使うという選択肢もあるのでそれぞれの使い方に合わせて決めればいいと思います。

・Transcend SSD 240GB

OSの容量もあるので最低でも240GBぐらいはあった方がいいでしょう。欲を言えばもう少し欲しいところですが少々値段も張るのでそのあたりは財布との相談ですね。HDDを一緒に使うなら大きいデータ類をすべてそちらに保存していけばこの容量でも問題ないでしょう。

・Crucial [Micron製] 内蔵SSD 2.5インチ MX300 525GB

もう少し容量が欲しいときはこちらも選択肢に入るでしょう。1GBあたりの価格としてはお徳になるので予算の都合が合えばこちらを選ぶのもいいでしょう。

・WD HDD 内蔵ハードディスク 3.5インチ 3TB

SSDに比べると容量のコスパは圧倒的です。動画などをためるなら一緒に組んでおいた方がいいでしょう。このメーカーのハードディスクをいくつか使っていますが僕の環境下では今まで特に不具合が出たこともなくとてもおすすめできます。

グラフィックボード

このパーツはゲームを楽しみたい人だけ必要です。最新CPUはグラフィック性能も強化されているのでネット上で動画を楽しむ程度だとわざわざグラボを追加する必要はありません。

・ASUS NVIDIA GeForce GTX1050

そこそこのゲームであればGTX1050があれば十分動きます。もっと上の性能を目指すなら本格的にゲーミングパソコンとして組んだ方がよくなるのでそんな人は次の記事を参考にしてください。自作パソコンレシピ2017年7月「ゲーミングマシン編」前編

CPUクーラー

付属してくるクーラーで問題ないでしょう。もし自分で追加したい場合は使用するケースとの干渉も考えて選びましょう。

電源

ケースによって使用できる電源のサイズが異なるのでケースを選んでから選ぶようにしましょう。電源容量はパーツ構成によっても異なるので一概にどれがいいとは言えないのですが将来的にパーツを追加していくことも考えて余裕を持った容量を選択しておいた方がいいでしょう。(過剰に大きなものを選ぶ必要はないです。)

上記Core i5-7600を選んでグラボを載せてハードディスクを積んでとやっても300Wいかないぐらいなので600Wもあれば十分でしょう。電源はお金をかけた方がいいパーツであるのは間違いないのですが運の要素も絡むのではっきりとどれがいいといった物は無いです。

今回はおすすめする一例を紹介しますが財布などと相談して決めるといいでしょう。

・Seasonic G Series 650W SSR-650RMS

評判のいいSeasonic製の電源です。その分少々お値段はしますが安心が欲しい人は選んでもいいでしょう。

BDドライブ

ドライブを内蔵する場合はドライブも選んでおきましょう。ATXケースだと取り付けるところが無いケースも多いのでケースを決めてから購入するようにしましょう。

取り付ける場所が無い場合は外付けドライブに頼ることになると思います。

・Pioneer パイオニア Windows10対応 BD-R 16倍速書込 S-ATA接続 ブラックトレー仕様

パイオニアのドライブです。日本のメーカーなので安心ですね。付属しているソフトは便利なので購入するならぜひソフト付を購入するようにしましょう。(このメーカーのドライブ以外では使えない仕様になっているようです。)

OS

Windows10 Proを選んでおけばいいでしょう。アップデートのタイミングなど細かい設定ができるのでこちらの方が便利です。

パッケージ版とDSP版がありますが財布と相談して決めればいいでしょう。大まかな違いはパッケージ版は32bit,64bitが選べるところぐらいです。

とはいえ4GB以上のメモリを積む時点で64bitを選択することになるのでそれはあまりプラスにはなりません。あとはDSP版を使った場合後々の手続きの時にうまくやる必要があるぐらいですかね。

まあ初めて買う場合はそこまで値段差があるわけではないので素直にパッケージ版を買っておきましょう。僕も最初に買ったのはパッケージ版です。

・windows10 pro

海賊版を売る業者がいるようなので安さにつられて怪しい店から購入することが無いようにしましょう。Amazonで購入する場合は「Amazon.co.jpが販売発送します」となっているものを選びましょう。

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無線化

無線化する場合は無線カードを購入しておきましょう。面倒ならUSBで差すだけのものがあるのでよくわからない人はそちらをおすすめします。(その方が安いです。)

PCケース

沢山のケースが出ているので自分の欲しいものに合わせて決めればいいと思います。選ぶケースによっては一般的なATX規格の電源が使えないことがあるので電源を購入前に注意しておきましょう。

とりあえず僕のおすすめのケース二つを紹介しておきます。

・Fractal Design Core 500 Black

ドライブを取り付けるところもついているケースです。このメーカーは作りもしっかりしていてデザインもカッコいいのでお気に入りです。

・Fractal Design Node 804

こちらも同じメーカーのケースです。大きな違いはドライブの取り付け位置が無いことです。内蔵ドライブが必要ないという人はこちらを選べばいいと思います。

ATX用のケースももちろん使えますがわざわざmicroATXを選ぶ意味が薄れてしまうので基本的にはmicroATX向けのケースを選びましょう。どうしても使いたいマザーボードがmicroATX用だったなんてとき以外は選ぶ理由がないです。

まとめ

microATXは始めての自作でも手が出せるサイズだと思います。miniITXは上記のようなデメリットがあるので初めての自作には向きませんがこのサイズだと初めてだけどあまりスペースを使いたくないという人にもお勧めできます。

ある程度の拡張性もあるので好みのパーツを追加することもできるのでサイズと拡張性の両方をとった便利なサイズといえるでしょう。

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