今回はパイロットのカスタムシリーズの高級ライン743です。743はペン先の大きさや本体の大きさが特徴です。

この万年筆のペン先はウェーバリーを選択しています。

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メーカー

日本の文具メーカーパイロットですね。パイロットの万年筆は価格帯も豊富ですし選べるペン先もたくさんあるので初めての時はどのペン先を選べばいいのか悩むと思います。

カスタムシリーズとしてはカスタム74、カスタム742、カスタム743、カスタム745などがあります。74のあとに何もないものの定価が一万円。

残りは74のあとの数字万円となっています。他にはデザインが微妙に異なるカスタムヘリテイジシリーズもありますね。

変わったものとしてはパイロットキャップレスなども有名です。ノック式でペン先が出せるので立ったままメモを取りたいときなど気軽に取り出して使いたいときに重宝する万年筆です。

ペン先の選び方としては特別な名前のついていない中字や細字といった物を選ぶのが無難ですが実はこのウェーバリーは初めての一本にもおすすめできるペン先です。

ペンの大きさ


カスタム74と比較するとこれだけの差があります。モデルとしては間にカスタム742があるので差がこれだけ顕著になっていますが男の手で使うとすればこれぐらいの大きさと太さがあった方が使いやすいような気がします。

大k試合街ではキャップや本体についている装飾のリングの太さが異なること、カスタム74は文字が彫っただけなのに対してカスタム743は彫った文字をちゃんと黒く塗っているなどの違いがあります。

カスタム74

カスタム743

もちろんカスタム74もいい万年筆なのですが細いので長時間安定して使いたい場合にはこちらの方が楽かなと思います。

プラチナ万年筆のセンチュリーとの大きさの比較です。長さ自体はこの万年筆の方が長いですが太さでいえばほとんど変わりません。こちらの定価が三万円なのに対してセンチュリーは1万円なので安くて太い万年筆が欲しいならばセンチュリーを選んだ方がいいかもしれません。

センチュリーはカスタムシリーズのように値段ごとのシリーズが無いので一番メジャーな大きさを用意しているのだと思います。逆にパイロットは自分に合った物を選べるとも言えます。

ペン先の大きさ

パイロットシリーズのペン先の大きさの比較はこんな感じです。真ん中はフォルカンなのでデザインが少し異なりますが小さい方から5号ニブ、10号ニブ、15号ニブとなっています。カスタム743についているのは15号ニブですね。

大きければ書きやすいというわけではありませんが大きさによっても書き味が微妙に異なってくるので自分に合う大きさを探すのがよいかもしれません。

先ほどプラチナのセンチュリーと本体の大きさを比較したのでペン先も比較してみます。見ての通りペン先の大きさもほぼ変わりません。

細かいデザインなどをみるとこちらの方がもちろん優れていますがセンチュリーのコストパフォーマンスの高さは否定できないでしょう。

ウェーバリーというペン先

ウェーバリーと聞いても名前だけではどんなペン先かあまり想像がつかないと思います。簡単にこのペン先の特徴を上げるとすれば大きく反り返っていることになるでしょう。

このようにペン先にかけてなだらかに美しい曲線を描いています。またペン先のペンポイント自体も楕円形になっておりペン先の反りに合わせてなだらかに沿った形になっています。

この特徴のおかげでこのペン先には他の万年筆にないある書き味の特徴があります。それは特定の筆記角度を要求しないということです。

基本的に一般的なペン先はだんだんと書き手に合わせてペンポイントが削れることで書き手に合わせた筆記角度に馴染んでくるものですがそれでも種類によって要求する筆記角度は決まっています。

基本的には大型の万年筆ほど寝かせ気味にして書くように設計されているような気がしています。それに対してこのウェーバリーはペン先が反っているため立て気味にして書いても寝かせ気味にして書いても曲線のどこかがうまく紙に触れてくれるため特定の角度で書かなければならないという縛りがほとんどありません。

この点がボールペンのくせでペンを立て気味にして書いてしまいがちな万年筆初心者からある程度慣れてきてペン先を寝かせ気味にして書くようになってきた中級車まで対応できる点です。この点では自分が万年筆に慣れてきて筆記角度が小さくなってきてもずっと使い続けられる万年筆ともいえるでしょう。

文字の太さや書き心地

この万年筆を使って書いたものや他の手持ちの万年筆で書いた文字の比較です。

基本的に注意書きが書いていないもの以外はすべてこの万年筆で書いたものになります。このペン先はペンポイントが楕円形になっていることもあり結構太めになっています。

右上はこのペンを使っ縦線横線や渦巻を書いたものになりますがペン先の特徴上縦に書いた線は太めに横に書いた線は細めになることがわかると思います。

またパイロットのペン先の太目(B)と比較してもさほど差がないほど太いこともわかるでしょう。

角度をつけて書いている文字はこのペンを使って大体この数字程度の筆記閣で書いてみた文字群です。見てわかる通り筆記角度を変えてみても書かれる文字の太さや雰囲気に変化はほとんどありません。

もちろん特定の角度で引っかかる漢字などもなくどの角度で書いても滑るようによくいうぬらぬらした書き心地を体験することができます。

下はパイロットのペン先4種類とセーラーの中字、ペリカンの極細字で書いた永の文字です。他のペン先と比べると筆圧による変化がほとんど現れていないこともわかると思います。

このペン先はどんな筆記角度でもまたある程度の筆圧の差があっても文字に変化が起きずに安定した筆記ができる反面書き手のイメージで文字を小食しにくいペン先とも言えます。

筆圧差によるインクの濃淡も出にくいため色彩雫シリーズなどの濃淡を楽しむタイプのインクとはあまり相性がいいとは言えません。どんな使い方にも対応してくれるタフで実践向きなペン先といえるでしょう。

購入先

Amazonで購入しました。日本製の万年筆の上このペン先は筆記角度にも特徴が出にくいので個体差も少ないと考えられるためわざわざ店頭で書き味を比較して購入する必要性はあまりないと言えるでしょう。

欲しい場合は安く買えるインターネットで購入するのがおすすめです。

ウェーバリーはパイロットの特殊ペン先ですが残念ながらカスタム74のラインナップには入っていません。欲しい場合は二万円以上のモデルの中から選ぶ必要が有ります。

反り返った形状などは大きなペン先と相性がよさそうなので予算に余裕があれば15号ニブを備えたカスタム743などから選ぶのをおすすめします。

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